今年はお米をたのしみませんか

新米の時期を間近に控え、私たち日本人にとって最も身近な食材であろう「米」を楽しむ商品を集めてみました。
日本人とコメ
「令和の米騒動」などと言われた2024年から2025年にかけての一連の"コメがない問題"については人によって様々な意見があるところだと思いますし、そのことについてここで議論するつもりは全くありません。
ただ、多かれ少なかれ「お米」というものに対して何かしら意識する機会が増えたということは皆さん共通することではないでしょうか。

私たちの世代は「戦争」を体験した人たちから直接話を聞くことができた世代です。私の祖父は戦時中のことについて多くを語る人ではありませんでしたが、「お米を大切にする」ということについては並々ならぬ思いが感じられ、間接的に戦時中に体験した食糧難(特に白いご飯が食べられない)という苦しさを子供ながらに感じとっていたことを思い出します。

「ご飯粒を残してはいけない」と言われて育ってきましたし、日本人にとってお米が、「単なる主食」ということを超えて、精神的な部分までも内包した特別な食べ物であるということは子供の頃から刷り込まれてきたのだと思います。そして私だけでなく同じような感覚を持って育った方は多いのではないでしょうか。
ただ、いつの頃からか「ご飯おかわり無料」といった店が増えてきたり、ご飯以外の主食(パンやパスタなどの麺類など)を食べる食習慣が一般的になってきたりして、少しずつ日本における「お米の相対的な地位低下」が進んできたのだと思います。
そんな中で起きた令和の米騒動。やっぱり何だかんだ言っても日本人にとって米というのはいまだに特別な食べものだし、日本人は米が食べられないことに対するおそれを潜在的に心の中に持っているんだということが、この騒動を少し客観的に眺めながら改めて感じられました。
そこで、このお米(ご飯)という食べものを今一度見直して、より美味しく、そして大切にしながらたのしむためのお米にまつわる商品を当店のラインナップからピックアップしてみました。
1. お米を保管する道具
桐箱屋さんの米びつ/竹本木箱店

米どころ富山で育った娘が富山を離れても美味しいお米が食べられるようにと指物師の竹本さんが作った桐箱の米びつ。5kg用、10kg用があります。
お米を美味しく炊くにあたってまず大切なことは何かわかりますか?いくつかのポイントがありますが、一番基本なのは「お米の量と水の量をしっかりと量ること」です。せっかくいいお米を使ってもお米とお水の分量を間違えてしまうと美味しく炊き上がりません。
だからお米の量を毎回正確に量るということはとても大切なのです。この米びつは引き出しを引いて1合の米を取り出す仕組みになっているのですが、竹本さんは何度も何度も試行錯誤を重ねて、毎回必ず正確に1合(150g)が量れる形状に辿り着きました(特許取得済)。
桐箱は昔から大切な衣類などをしまっておく箪笥などに使われてきたことからも分かる通り、防虫の効果と防湿の効果に優れた木です。だからその点からも米びつにはもってこいの素材です。永く使って桐の白っぽい木肌が徐々に飴色へと変化していく経年変化の様子も楽しみながらお使いください。
桐箱屋さんのパンケース(万能収納箱)/竹本木箱店

上でご紹介した米びつと同じ、竹本さんが作ったパンケースです。パンケースと名付けられていますが、私たちとしては「万能収納箱」と呼ぶのがイメージに近いと思っています。要は「なんでも入れる箱」です。もちろん米びつとしてお使いの方も沢山いらっしゃいます。米を保管しておくだけなので計量の機能はありませんが、やはり防虫と防湿の観点から米びつとしてお使いの方も多いです。
サイズは1.5斤、2斤、そして2.5斤の3サイズありますが、それぞれ4kg、ギリギリ5kg、余裕を持って5kgのお米が入ります。普段5kgのお米を買ってくるという方でしたら2.5斤サイズをおすすめします。
この桐箱のパンケースは紡ぎ舎創業当初からのベストセラーですが、ご購入いただいた方からお話を聞くと、本当に皆さん色々な使い方をされているんだなとこちらが感心してしまうほどに千差万別。お薬箱として、大切なお手紙をしまっておく箱として、封を切ったお菓子を入れておく、乾物を入れておく、などなど、中には「このパンケースにお野菜を入れてからパンケースごと野菜室に入れておくと野菜が長持ちするんです!」と教えて下さったお客様もいらっしゃいました。
元々は竹本さんが妻のために作った木箱。今は色々な人に色々な方法で親しまれています。
2. お米を炊く道具
味わい鍋/文化軽金属鋳造

お米を美味しく炊くためのキーワードは「熱」です。米の一粒一粒に均一に熱が入ることで炊きムラのない美味しいご飯が炊き上がるのです。
私たち紡ぎ舎が今一番おすすめしたい「味わい鍋」は、炒め物、揚げ物、煮物、蒸し物、無水調理と何でもこなしてくれる鍋ですが、炊飯はその中でも最も得意な調理の一つです。
この丸いフォルム、そしてしっかりと熱を蓄える鍋の厚み、本体と同じくらいの重さがある蓋、アルミの高い熱伝導率、などこれらの要素が全て美味しい炊飯にとても重要な要素なのです。味わい鍋で炊いたご飯がふっくら、もっちりと美味しく炊き上がるのにはちゃんとした理由があるのです。

炊飯に限らず本当におすすめしたい(我が家では夫婦揃ってキッチンに立つのですが、毎回奪い合いになっています)味わい鍋については、他の読み物で詳しく説明していますので是非そちらもご覧ください。
羽釜/釜定

盛岡南部鉄器の名店「釜定」の羽釜です。単純に南部鉄器と一口に言いますが、その作り方は1つではありません。鉄器は鋳物ですから、まずは「鋳型」を作るところから始まります。鋳型を作って、そこに高温にして溶かした鉄を流し込んで固めるというのが基本的な流れです。その鋳型の作り方が重要で、その違いによって生産量や価格が全く変わってくるのです。
この羽釜は「焼き型」と呼ばれる鋳型作りの方法で作られています。これは大変手間のかかる方法で、生産量も極めて少量です。
昔から炊飯といえば羽釜で炊かれていました。羽釜で炊いたご飯は美味しいとよく言いますが、その理由は先ほど味わい鍋のところで触れた理由と同じです。羽釜にしても味わい鍋にしても丸みを帯びたフォルムになっているのは鍋(釜)の中で対流を起きやすくするためです。昔々から人々はこのことを良く分かっていたのですね。
なお、こちらの商品は受注後の生産となりますので、ご注文いただいてからお届けまで1年前後かかる可能性がございます。詳細は商品ページにてご確認をお願いします。
3. ご飯を食べる道具
おひつ/柴田慶信商店
ふっくら美味しく炊き上がったご飯。炊き立てをすぐに食べたくなりますが、ちょっとだけ待って一度おひつに移してみてください。
樹齢150年以上の天然杉のみを使用し、表面塗装を一切施さない「白木」にこだわる秋田大館の柴田慶信商店が作る曲げわっぱのおひつ。炊き立てよりもご飯を美味しくしてくれる魔法の入れものと言ってもいいかも知れません。
美味しさの秘密は白木の天然杉が持つ「調湿作用」。木が湿気を吸ったり出したりすることで、おひつの中の湿度を絶妙なレベルに保ってくれるのです。蓋の裏に付いた水滴がポタポタとご飯に落ちてご飯がべちゃべちゃになることもありませんし、それでいてご飯が乾いてカピカピになることも当然ありません。モチモチと弾力のある程よい状態にしてくれます。

このおひつの凄さは他にもたくさんあります。例えば上の写真をご覧いただくとお分かりいただけるかと思いますが、底の隅が丸く仕上げられています。こうすることによって角にご飯粒が入り込んで取れなくなってしまわないように配慮されているのです。この形状を実現するのはとても難しく、着想から完成まで実に3年の年月を費やしたそうです。でもこうしたちょっとしたことで使い心地が全然違ったものになるものです。
お米の大切さを再認識した今だからこそ、ご飯をさらに美味しくしてくれる白木天然杉の曲げわっぱをぜひおすすめしたいです。
飯碗(飯椀)
余談ですが、陶器や磁器の「おわん」の場合「碗」と書き、漆器のような木のおわんの場合は「椀」と書きます。
紡ぎ舎ではいろいろな作家さんの作る飯碗を随時取り扱っていますが、そいういった飯碗は基本的に「一点もの」なので、ここでは定番の形としていつでもお求めいただける飯碗をご紹介したいと思います。
くーわん/ヨシタ手工業デザイン室

くーわんという可愛らしい名前の飯碗は九谷焼です。大・中・小と3サイズあって、大人から小さな子供まで家族みんなが同じ器で食べられるようになっています。
小さな頃から「ちゃんとした」器で食事をするというのはとても大事なことだと思います。割れないように樹脂などのうつわを使うのももちろん合理的だと思いますが、落としたり粗末に扱ったりしたら壊れてしまうということを実体験を通じて経験していくのも大切なことかも知れません。
ちなみにこの飯碗のくーわんには姉妹品の汁椀の「ふーわん」もあります。ふーわん・くーわん。ふーわんは山中漆器です。

|奉納《ぶのう》の黒塗椀(蓋付)/小谷村の古道具

今は陶磁器の飯碗でご飯を食べるという人が大半ではないかと思いますが、実は漆器の飯椀もおすすめです。漆器は軽くて持ちやすいですし、乾いたご飯粒や納豆のネバネバなども洗い流しやすいという特徴もあります。
当店でお取り扱いしている小谷村の古道具でも、漆器はたくさんありますが、実際に汁椀や飯椀など全て漆器のセットで出てきます。昔の小谷村には輪島塗りの行商が来ていたことから、出てくる漆器のセットはほとんどが輪島塗りで、江戸の終わりから明治中期頃までのものが多いようです。

今とは比べ物にならないくらい米の重要性が高かった時代の人たちが大切にお米を食べていた器を使いながら、今を生きる私たちが改めて感じている米の大切さを重ね合わせてみるのはいかがでしょうか。
4. ご飯を美味しくする仲間
いくらご飯が好きでも、ご飯だけを食べるという人はあまりいないと思います。「ご飯のお供」といった言葉がありますが、やはりおかずあってのご飯ではないでしょうか。
信州美しが原味噌/大久保醸造店

当店不動の人気No. 1商品でもある大久保醸造店の美しが原味噌。昔からご飯とお味噌は切っても切り離せない関係。お味噌汁にしてもいいですし、味噌を使ったおかずを作っても良いですし、おにぎりに味噌を塗って焼きおにぎりにするのもいいです。とにかく日本の食卓には欠くことのできない大切な調味料です。
大久保醸造店が作る味噌は丁寧にじっくりと時間をかけることで大豆のタンパク質がしっかりとアミノ酸に分解されているから旨みが違うのです。だからこの味噌でお味噌汁を作ると味噌が下の方に沈澱せずいつまでも椀の中を舞うようにフワフワとしています。それくらいしっかりと本来の旨みが感じられるお味噌です。
美味しくお米をいただくためにも、ちゃんと作られた美味しいお味噌をぜひお試しください。
紫大尽(淡口醤油)/大久保醸造店

美しが原味噌と同じ大久保醸造店が作る|淡口《うすくち》醤油です。淡口(薄口)というと「塩辛い醤油」というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、そこは流石の大久保醸造店が作るお醤油ですから旨味もしっかりと感じられます。我が家では夏の冷奴などはこの紫大尽でいただきます。
この紫大尽、旨みがしっかりなので、白いご飯に鰹節をかけ、そこに紫大尽を一回しかけてから熱いお湯を注ぐだけで絶品だし茶漬けができあがっちゃいます。これも立派なご飯をたのしむ方法。やみつきになります。
葉唐辛子みそ/唯一味

まさにこれだけで「ご飯が何杯でも」というやつです。
焼きおにぎりなども最高です。
使われている唐辛子の葉は、もちろん唯一味の唐辛子の葉。
唯一味は農薬不使用で化学肥料も使わず育てているので、安心していただけるのも嬉しいところです。
この葉唐辛子味噌には鰹節が入っているのですが、これがとてもいい具合に全体の風味を整えてくれていると思います。
鰹節のおかげで、梅のペーストなどとも相性が良さそうです。
もちろん唯一味らしく、唐辛子の辛さはしっかり。
個人的にはマヨネーズと混ぜてディップにするのが気に入っています。
オラッチェカレールウ(中辛)/フルーツバスケット

ご飯といえば、みんな大好きカレー。様々スパイスを使った本格的なカレーも好きですし、いわゆる「日本のカレー」も大好きです。
冬に食べる「鍋」などと同様に、各家庭ごとに他の家とは一味違った隠し味などを使った「我が家のカレー」みたいなものがありますよね。それだけカレーという食べものには包容力があり、寛容で、そして人々を掴んで離さない魅力に溢れています。
一度お試しいただきたいのがこちらの「オラッチェカレールウ」。小麦粉などの主要原料には国産原料にこだわり、化学調味料などを使用せず、さらにはカレーの要とも言えるウコンも希少な国産を使用(沖縄産)するなど、美味しさは大前提として、さらに安心して食べられる素材にまでこだわったカレーです。
チキンカレースパイスキット/CARMA

本格的なスパイスを使ったカレーならCARMAのカレーがおすすめ。必要なスパイスが必要な分量だけ小分けになってセットになっているので、後はレシピの指示に従ってそのスパイスを投入していくだけで「ここはインドか?」というくらいの本格カレーができあがります。
この手のカレーの場合は、日本のお米というよりもパラパラとしたバスマティライスだったりナンだったりで食べる方が合いそうですが、CARMAのカレーはさすが日本人が作ったカレーだけあって、そこは日本のお米でもしっかりと楽しむことができます。
でも日本のお米ではなくて、そこも本格的に行きたい方には「レモンライスセット」というキットもありますのでそちらもお試しください。
さて、いかがでしたか?美味しいお米が食べたくなりますね。秋は稲刈りの季節。今年のお米もぜひ大切に美味しくいただきたいものです。

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