信州田舎みそ(麦味噌)
バランスの良い麦味噌
大麦と大豆をそれぞれ別々に麹にして仕込み、それを合わせて味噌にするという大変手間のかかる製法で作られています。
それを漆を塗った木桶でひと夏以上熟成させた長期天然醸造の味噌です。
熟成期間も味わいも美しが原味噌(米味噌)と万葉乃里(玄米味噌)の間くらいといった印象の、とてもバランスの良いお味噌です。
大久保醸造店らしく、しっかりと大豆由来の旨みが感じられるキレのある味わいです。
「技術は10%、90%は素材の力」とおっしゃる大久保会長。全国からこだわり抜いた材料を集めています。
一番最初に大久保醸造店の大久保文靖会長がおっしゃっていたのは、「うちの味噌で味噌汁を作ると、溶いた味噌がいつまでも椀の中で「ふわー、ふわー」って沈まない」ということです。
これは味噌が作られる過程で、微生物が働くことで大豆のタンパク質がしっかりと分解されてアミノ酸になっている証拠なのだそうです。分解され切っていないと分子量が大きく味噌がすぐに沈んでしまうのだとか。
アミノ酸までしっかり分解されているということは、それだけ旨味や風味などの成分がしっかりとしているということ。
最近はじっくりとこの過程を経ていないので旨みや風味が足りず、米糀などの甘味で味を補っているため、変に甘みの強い味噌が多いと感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
何でも甘くすれば旨いと勘違いしてしまっているものが多すぎると、大久保会長はいつもおっしゃっいます。
「甘さを加えることなどしなくても、素材の持つ力を時間をかけてじっくりと引き出してあげればちゃんと美味しいものが出来上がる。発酵は時間の味」。
旨みがしっかり感じられるから薄味でも美味しくいただけて、塩分量も過剰にならない。だから1日に6杯は味噌汁を飲むのだそうです
(「でも高血圧なんて言われたことないよ」と)。
大久保醸造店の味噌の旨みは科学的にも示されています。
旨みの指標とも言われる「アミノ態窒素」の含有量が普通の味噌の平均が100g中0.4gくらいなのに対して、大久保さんの味噌は0.6-1gほど。つまり倍近く含まれているわけです。
左から熟成期間の短い順に米味噌「美しが原味噌」、麦味噌「田舎みそ」、そして玄米味噌「万葉乃里」
<内容量>
500g
<原材料名>
大豆、大麦、食塩/アルコール
<配送オプション>
ネコポス:対象外
宅急便コンパクト:対象外
- この商品の作り手 -
大久保醸造店
2022年末の12月28日夕方「MGを見て電話したんだけど」と一本のお電話をいただきました。
「MG」というのは長野県の中南信地区で発行される情報誌「MGプレス」のことで、当店を取り上げてくださった記事をご覧になったというお電話です。
「ちっちゃい蔵なんだけど、おれも醤油作ってるの」から始まって、お醤油・お味噌作りのことから食の安全性のこと、ご自宅で育てていらっしゃる野菜のこと(「畑の肥料を変えたら寄ってくる虫の種類まで変わったんだよ」)、などなど物凄い情報量を30-40分くらいで一気にお話をしてくださいました。
最後の最後に「お名前だけ伺えますでしょうか」と尋ねたところ、「あ、いけね、名前も名乗らなんだね(笑)。大久保です」。
これが大久保文靖さんとの最初の出会いでした。
大久保文靖さん。頭の中がどうなっているんだろうと不思議になるほどに常にフル回転しています。とても80を過ぎているとは思えません。
大久保醸造店は、明治38年に長野県松本市で創業した味噌・醤油蔵です。
前出の大久保文靖さんは3代目。今は会長となって、4代目の勝美さんにバトンを引き継いでいます。
普通のスーパーなどではまずお目にかかることはない大久保醸造店の醤油・味噌ですが、それもそのはず、ここで作られた醤油・味噌はほとんどが全国各地の名だたる料理店へと出荷されているのです。
「青森の大豆は福士武造さん」などと個人名の挙がる厳選された原料
塩は沖縄のシママースを使用
著名な料理人や料理研究家からも絶大な支持を集める大久保醸造店の醤油・味噌造りの根底にあるのは徹底したこだわりです。
「国産大豆」というレベルではなく、「誰が作ったどこでどうやって作った大豆」と生産者の顔が見えることまでこだわった原材料選び。
発酵に関わる有用な微生物以外の雑菌などを排除するために、床は常に綺麗に洗い上げられ、木桶には全て漆を塗り、蔵の壁や床下には何トンもの炭を埋め込んで湿気が溜まらないようにするなど、「そこまでやるのか」というほどの徹底ぶり。
とにかくきれいに、そして整頓された様子が印象的でした
微生物の力を借りながらじっくり発酵を進める部分はしっかりと時間をかけ、一方で効率化できる部分や機械を導入すべきところは思い切って変えていく。
変えるべき部分を大胆に変えていけるのは、絶対に変えられない軸がしっかりとしているからこそなのだろうと、大久保さんのお話を伺っていると強く感じます。
安心で安全でそして美味しいものを作るというシンプルな目的に沿うのか?沿わないのか?ということを常に自問し続けているのでしょう。
材料を加工しながら下へ下へと落として工程を進めていく効率的な設計も大久保さんの考案
あくまでも主役は微生物。その働きを最大限活かすためにできることを全てやるのが大久保醸造店流。
「最近の食品はとにかく過剰調味。そして何でも甘くすれば美味しくなると勘違いしている。」
何度となく大久保さんから出てきたセリフです。
そんな大久保さんの作る醤油・味噌は、素材が本来持っている旨さが余すところなく引き出された本当の美味しさを教えてくれます。
大久保醸造店の全商品はこちら>> #大久保醸造店
- ご注意いただきたいこと -
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※実店舗にて同時に販売しております。ご注文いただいた後に在庫状況を確認いたしますが、在庫ありの商品でもご注文いただいた時点で「在庫切れ」の場合がございます。その際はメールにてご連絡いたします。何卒ご了承ください。